\長島町通りをテーマにまちのしゃべり場を開催しました/


今回2回目となる長島町通りをテーマとした「まちのしゃべり場」を開催し、まちの人、まちづくり関係者、行政、約 30 名が集まりました!

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錦二丁目まちのしゃべり場
テーマ:長島町通りの今後を考えよう②
これからの道路空間のしつらえやデザインー -国内外事例より
日時:9月20日(水)11:00~12:30
場所:スペース七番
《プログラム》
①あいさつ
堀田勝彦氏(錦二丁目まちづくり協議会)
②話題提供「これからの道路空間のしつらえやデザインー -国内外事例より」
吉谷崇氏(㈱設計領域代表)、森田紘圭(大日本ダイヤコンサルタント㈱)
③意見交換
「こんなみちの使い方がいいな」
主催:錦二丁目まちづくり協議会、錦二丁目エリアマネジメント(株)
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1、あいさつ

錦二丁目まちづくり協議会堀田会長よりあいさつがありました。「みちを使う人は様々です。来訪者、通行人、沿道商業者、地権者、管理、、、さまざまな人がそれぞれ求める姿は違うのかもしれません。今回は国内外のさまざまなみちのデザインを参考に、どのような未来が長島町にとってふさわしいのか、考える機会になればと思います。」

2、話題提供

(1)吉谷崇氏(㈱設計領域代表)

 

〇松山市 花園町通りについて
吉谷さんからは、ご自身が設計を手掛けた花園町通りについてお話いただきました。
沿道事業者・地権者を中心としたワークショップ、道路幅員や滞留空間の検討のための社会実験を重ねるなど、合意形成プロセスを含め、デザインの過程を紹介していただきました。
コンセプトは「街の庭」とのことでした。この地が生誕地である正岡子規が詠んだ草花が植栽計画に生かされるなど、物語りのある計画が印象的でした。もっとも大事なことは「日常」とのことで、非日常のためのつくりこみよりも「余白」のあるデザインで様々な用途に利用できる工夫がなされていました。

〇パリ
最近リサーチに行かれたパリについてもご紹介いただきました。パリ市長による提言「15分都市」(日常のほとんどの用事を徒歩や自転車で済ますことができる都市計画)を皮切りに、2-3年でダイナミックに都市全体が車から人の空間へ転換している様子を教えていただきました。

(2)森田紘圭(大日本ダイヤコンサルタント㈱)
森田さんからはロンドンとモントリオールの事例の紹介がありました。


〇ロンドン Exhinition Road
ロンドンのExhinition RoadはShared Space(共用空間)の考え方で、歩車・公共民地が一体的なデザインとなっています。通りが変わると沿道が変わり、まちが変わる象徴的な出来事は、美術館の門構えがオープンとなり、中庭と通りが一体となったことです。800mにわたる整備と、文化・アート・教育に特化したイベントといった利活用の様子も伝えていただきました。

名古屋と都市規模も良く似ているモントリオールから、Saints Catherineの通りとQuartier des spectaclesエリアについてご紹介いただきました。
Saints Catherineは通りに対して小さな広場が多く、再開発が拠出する潤沢な広場空間と面する店舗からしつらえを出し入れし、一体となった利活用が魅力的です。
Quartier des spectaclesは文化政策と一体でクリエイティブ産業の積極的導入をおこなっており、文化芸術の一大拠点となっています。
いずれも丁寧な計画プロセスが公開されていることも学ぶべき点です。

3、意見交換
話題提供のあとは、今後に向けて参考になったことや、質問などを4班に分かれて共有しました。
各班の発表と、吉谷さん、森田さんの質疑応答を経て、今後の進め方の大事なポイントをふりかえりました。

 

4、まとめ
◯錦二丁目・長島町通りならではのコンセプトを持とう~文化、物語、歴史など
◯日常と非日常、昼と夜、平日と休日など、余白を生かした多様なアクティビティを受けとめる空間へ

◯緑を積極的に導入し、グリーンインフラをつくろう〜夏涼しい環境がこれからの都心の売り
◯歩車境界や公共と民地の一体性、道路幅員の再配分など、安全と利活用のバランスを
◯合意形成を丁寧に

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ご参加のみなさん、ありがとうございました!